プラスチックと乳がん(※30歳~64歳女性の死亡原因1位)の死亡者数増加の関係「欧州司法裁判所もそのリスクを認める」

 

谷口たかひさです。

 

前回、中国が使い捨てプラスチック禁止に踏み切った事を記事にしました。

 

アップした途端にたくさんの方々に読んで頂いて…

今月の頭にアクセス過多でダウンしたので、スペックを大幅に上げたばかりのサーバが、またダウンしました(笑)

ご迷惑をおかけした方々すみません。10倍近く大きくしたので当分は大丈夫だと思います(^^)

なによりそれだけたくさんの方々に読んで頂いているという事なので、とっても嬉しいです♪

 

 

Facebookで「いいね」はともかく、「シェア」が1K(1,000)に到達しそうなのは初めてです。

せっかくなので1Kに届かせたいと思ってますので、まだの方は僕のFacebookの投稿からどうぞ(笑)
投稿はコチラから読めます「中国がすべての使い捨てプラスチックを禁止」

 

さて日本は遅れている感がぬぐえませんが、世界が取り組んでいるこのプラスチック。

ところで、「一体何が問題なのか」、あらためておさらいしておきましょう(^^)

問題は色々あるのですが、今回は特に人の健康、特に女性の乳がんとの関係についてみていきたいと思います。

 

 

1.女性の乳がんによる死亡者数は右肩上がり

下のグラフは、 厚生労働省が出している女性の乳がんの死亡数の推移です。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は 2018_sit_g_01.gif です
引用元:ピンクリボンフェスティバル

乳がんで亡くなる女性は年々増加傾向にあり、2016年には1万4000人を超え、35年前と比べて3倍以上にもなっています。

かかる人数に関しても、50年前は50人に1人でしたが、現在は14人に1人と言われており、年間6万人以上が乳がんと診断されています。

また、乳がんを発症した人の30%程度が亡くなっています。

 

また、下のグラフは国立がん研究センターが出している2014年の女性のがん年齢別罹患(病気にかかる)率です。

ご覧の通り、胃がんや肺がん、大腸がんは年齢が高まるとともに増えていますが、

乳がんは 30代から増加しはじめ、若い世代で多くなっていて、20代で患う人もいますので、若い時から関心を持つことが大切だと言われています。

 

 

2.乳がんが増加している理由

日本では、食生活の欧米化や、月経の回数が増えた事があげられています。

 

乳がんの原因ははっきりと解明されていませんが、女性ホルモンの1つである「エストロゲン」は、乳がんのがん細胞を増殖させることが指摘されています。

食生活の欧米化に伴い、高タンパク・高脂肪の食事が増えて体格が良くなった結果、初潮が早く閉経は遅い人が増えました。

さらに、妊娠・出産を経験する人が減少し、女性が生涯に経験する月経の回数が多くなりました。

 

月経中はエストロゲンが多量に分泌されるため、この回数が増えることが、乳がんの発生と進行に影響を及ぼしている可能性があるそうです。

また肥満や過度なアルコール摂取が、乳がんの発生と進行に影響を及ぼしている可能性も指摘されています。

 

上であげた理由以外に、日本ではなぜかそれほど指摘されていないですが、欧米ではプラスチック問題と乳がんの関係が指摘されて久しいです。見ていきましょう。

 

 

3.プラスチック問題と乳がん

プラスチック製品の原料として使われる事が多い、

ビスフェノールA(BPA)

 

この物質は女性ホルモンのひとつであるエストロゲンに似た作用を持ち、エストロゲンは上にも書いた通り、乳がんのがん細胞を増殖させることが指摘されています。

 

この物質は乳がん以外にも人や動物の健康にさまざまな影響を及ぼすとされているため、欧米では多くの消費者がBPAを含む製品を避けており、BPA Freeをうたっている商品も少なくありません。

 

引用元:NATIONAL GEOGRAPHIC

 

欧州司法裁判所も2019年、その毒性と危険性を認め、規制が進む方向です。

 

このBPAの代替品として、

ビスフェノールS(BPS)

という物質が使用される事も多いです。

 

ところがこのBPSも、学術誌『Environmental Health Perspectives』に掲載された論文で、生物に同様の影響を及ぼす可能性があることが報告されました。

 

このBPS ですが、実はその摂取量も尿中の濃度も、世界で日本がダントツ。

 

その理由は後で書くとして、次は

フタル酸エスチル(DEHPなど)

という物質について書きます。

 

これはプラスチック製品を柔らかくする為に使われていますが、乳がんや発達障害、生殖障害、肥満やぜん息、 胎児、乳幼児発育異常などのリスクを高めるとされており、EUでは規制されている物質です。

 

 

4.プラスチックの摂取経路

2019年6月に世界三大通信社の一つ 、ロイターが報じたところによると、2000年以降に生産されたプラスチックの総量 は、2000年以前に生産されたプラスチックの総量に相当しており、その3分の1が自然界に流出しているそうです。

 

 

自然界で劣化したプラスチックは「マイクロプラスチック」という目に見えないような大きさのプラスチックとなり、魚介類や飲み水を通して私たちの身体に返ってきています

実際に東京湾で釣ったカタクチイワシの8割から、このマイクロプラスチックが検出されました。

同報道によると、人間は1週間に、クレジットカード1枚分に相当する5グラムのプラスチックを摂取している可能性があると報道されました。

 

 

また、上にあげた、BPSの摂取量も尿中の濃度も、世界で日本がダントツである理由の一つとして疑われているのは「ごみの焼却」です。

日本国内のごみ焼却場の数は圧倒的に多く(1200以上)、アメリカ(約190)、ドイツ(約150)などと比べてもその差は歴然です。

プラスチックごみなどを焼却すると、そこに含まれているBPSなどが大気中に放出され、最終的には海へと流れ込み、海洋生物の体内に取り込まれます。

ここに、海産物をよく食べるという日本の食習慣も相まっての結果ではないかと推測されています。

 

またこの他にも、これらの危険物質はプラスチックから熱や傷などで溶け出る危険性が指摘されており、ペットボトルや食品容器などのプラスチックから溶け出て水や食品に移行ている危険性が指摘されています。

その為、ペットボトルから水を飲む事や、プラスチック容器やラップでレンジで「チン」をするなどの行為の危険性も懸念されています。

 

 

生産された3分の1が自然界に流れ出ており…

ペットボトルだろうが容器だろうが、使用する際にすら危険物質が溶け出す危険性が懸念されていて…

焼却したところで、その危険性が懸念されているプラスチック製品。

 

こうなるともう、生産しない、そして買わない/貰わないが必要不可欠なわけですね。

 

プラスチックゴミの世界有数の生産者であるコカ・コーラ社は今年、「消費者が求める為、プラスチックの生産はやめない」事を発表しました。

 

この判断にはもちろん非難の声もあるわけですが、そんな事をしていても何も変わりません。

 

要は、私たち消費者が求めなければ良いわけです。企業に対しても、政治にもメディアにも、最も力を持っているのは私たち市民です。

 

とても便利な物質である事は僕も理解していますが、その利便性の天秤の反対側に乗せられている、失うものの大きさを考えましょう。

乳がんや、その他病気の増加原因を、完全にプラスチックのせいにするわけではもちろんないですが、環境ホルモンとしても数えられるこれらの物質、健康に害が無いと考える方が不自然だと個人的には思います。

 

自分や、自分の大切な人がある日乳がんやその他の病気にかかり、その原因がプラスチックにあるかも知れない、となった時‐。

そういった事に想像力を働かせながら、日々の選択を行っていけたら‐。

 

そう思います(^^)

 

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