谷口たかひさです。

…ドヤ顔ですね。
言い訳をするとスゴく風が強かったのですが、それでなくても写真にうつる時はドヤ顔か満面の笑みの2択しかない事は認めます(笑)
さて、それはともかく…
昨日、石炭発電への融資に関する記事を書きました。
(記事はコチラ ⇒ オーストラリア・NZ銀行の「石炭融資の大幅削減計画」が漏洩、気候危機に朗報‐気候危機46)
気候危機が悪化するにつれて、世界中でますます問題になってきている石炭発電。
そんな石炭発電に関するこの記事を書いている時、
「そういえば、石炭採掘の現場って、実際に見た事ないなぁ…」
と、ふと思いました。
世界は気候危機への対策をとるべく、次の世代の事を考え、石炭をはじめとする火力発電、火力発電所の新規建設、またそれらへの融資/投資をドンドンやめていっている中、
国内外で火力発電所の新規建設を続ける姿勢の日本は…
2019年9月にニューヨークで行われた国連の気候変動サミットでは、首相が演説を断られたと報道され…

2019年12月にスペインで行われた国連の気候変動サミット(COP25)では、気候危機への対策が満足でない国に贈られる不名誉な賞、「化石賞」を受賞し…
今月(2019年1月)にスイスで行われたダボス会議では、「恥ずべきものだ」とする厳しい声が聞かれました。
(こういう話を聞くと、自分とはまるで無関係な事のように日本を批判する人がいますが、そもそも私たちの総意が選んだ政府で、私たちの日々の選択で成り立った国である事を受け止めないと、何も変わらないと個人的には思います)
そんな石炭への依存が世界中で非難されている日本ですが、実は石炭は自国ではほとんど採掘しておらず、そのほとんどすべてを輸入に頼っています。

なので、日本ではその石炭採掘の現場って、ほとんど見る事ができないんですね。
一方ドイツは、もともと世界で10本の指に入る石炭生産国。

こういった背景もあり、もともとは日本以上の石炭依存国でしたが、気候危機への対策のため、石炭発電所をすべて閉鎖する事を去年発表しました(2030年代へ向けて段階的に)。
(記事はコチラ ⇒ 気候危機16‐ドイツが石炭火力発電所を全て閉鎖へ、気候危機への対策)
ですので実際に見るなら、ドイツにいて、しかも石炭採掘現場が存在する今がチャンスだと思い、先日参加したマーチで会った人が、「割とここから近くだよ」と言っていた事を思い出し、どこにあるのか調べてみると…

…ち、近い。

トム・クルーズの眉毛と目ぐらい近い。
これは行くしかないと思い、今日行ってきました。
(よく「スゴい行動力だね」とほめられますが、「行動力」というと響きはいいのですが、単純にせっかちで落ち着きがなく、ガマンができない性格です)
地図上で見ると近いのですが、こういうものはやはり人里離れた場所にある為、交通の便はあまり良くなく、車で行くと30分ほどだったみたいなのですが、
公共交通機関を使うと、電車を2本乗り継ぎ、バスに乗って、歩いて…と、2時間ほどかかりました。
実際に行ってみて、目の当たりにして思ったのは…
とにかく広い。


インスタライブでその風景を配信し、みなさんへの質問にお答えさせて頂きました。約24時間(1月31日(金)の23時頃まで)は見れるみたいなので、よろしければ是非フォロー(ついでにFacebookも笑) してご覧ください ♪
※ロゴをクリックでとべます(^^)
これからご要望にお応えしてライブ配信の頻度増やしていきますので(^^)
さてここは東京ドーム約1,000個分、日本の沖縄市ぐらいの面積だそうで、写真で見ても広大な事はわかっていましたが、やっぱり数字で聞いたり、写真で見たりするのと、実際に見るのとでは大違いです。
今まで50ヵ国以上行きましたが、地平線を見たのはアイスランド以来かも知れない。
もっと驚きなのは、ここに限らず、石炭採掘場はもともと森林であったところを伐採しているケースが多いそうです。
それに限らず、石炭にまつわるデメリットをあらためてあげてみましょう。
- 採掘場所を確保する為、森林を伐採
- 採掘現場の環境は劣悪である事が多く、従事する人の健康被害が大きい
- 採掘現場の事故で大勢が亡くなる事態が世界中で起きている
- 採掘の際、周辺の大気や水質汚染を引き起こす
- 採掘国が限られている為、運送で二酸化炭素が発生
- 発電で燃やす際、大量の二酸化炭素が発生(天然ガスのおよそ2倍)
- 発電で燃やした際にも、周辺の大気汚染を引き起こす
気候変動が起きているか否か、二酸化炭素が原因か否かに関わらず、そもそも石炭発電というのは、採掘現場整備、採掘、運送、そして発電にいたるそのプロセスのすべてが、過剰な環境破壊でしかない事がわかります。
WHO(世界保健機構)は2018年、大気汚染で年間、7,000,000人が死亡している事を発表。再生可能エネルギーなどの開発が急務である事を発表。
フォーブス誌は、毎年、大気や水質などの汚染は、戦争、飢餓、マラリア、自然災害、エイズ、結核、殺人、喫煙などをすべて合わせたよりも、人を殺している事を発表しました。
逆にメリットはというと…
安くて効率が良い。
…「今だけ」「金だけ」「自分だけ」がお得意の例のヤツですね。
私たちの優先順位、ひいては人間性が試されています。
でも実際に、自分の目で見て本当に良かったです。
目の前に広がる丸ハゲになったそれはそれは広大な大地や、イビツで巨大な採掘機械、漂ってくる奇妙な臭いが、
理屈とかではなく、自分の動物的な感覚に対して「これはアカンやろ…」と訴えかけてきました。
この地で実際に去年の夏に起きた、逮捕者も出した抗議活動についてまた追って書かせて頂きますね(^^)
