「イギリス政府を国民が告訴」火力発電所の新規建設を許可した為‐気候危機50

 

谷口たかひさです。

 

オーストラリアやアマゾンでの火災や、今年に入り世界各地で勃発し、多くの死者や非常事態宣言を出している記録的な豪雨/洪水など、気候危機がますます猛威を振るうようになってきました。

この気候危機、大きな原因は「人間の活動による温室効果ガスの排出」だと言われています。

 

気候危機に関する発信や講演を世界中でさせて頂いて、行政や学校などに呼んで頂ける事も増えたので、あらためてキッチリ学んでおきたいと思い、ハーバード大学による、気候変動に関するオンラインコースを現在受講しております。

そのコースの中で出てきた、こちらのグラフ。

引用元:HarvardX

紀元前80万年にまでさかのぼったデータで、上が「大気中における二酸化炭素の割合」で、下は「南極の気温」です。

「二酸化炭素が温暖化の原因はウソ」という説もありますが、このグラフを見れば、2つの間に相関関係がある事はハッキリわかります。

ちなみに現在は、80万年前までさかのぼったこのグラフのどの時よりも、大気中の二酸化炭素の割合は高く、その上昇の仕方も類を見ないものです。

 

こういった温室効果ガスの排出ですが、ASN BANKが出している下のグラフ。

このグラフによると、その源の大部分は「化石燃料(石炭、天然ガス、石油)」で、およそ64%を占めています。

残りのおよそ36%が「牛などの農業家畜」、「森林伐採などの土地利用の変化」、「埋め立て地の有機物」となっています。

 

グレタ・トゥーンベリさんが「化石燃料の使用をやめる」事を繰り返し求めているのには、こういった背景があるわけですね。 

 

国連の気候変動に関する会議はもちろんですが、

今年の1月に行われた世界経済フォーラムの年次総会や、

世界各地の選挙でも「気候変動」が争点になるほどの今、

世界はこの火力発電をやめて、再生可能エネルギーを増やしていく方向に動いています。

 

 

そんな中、 新規の大規模ガス発電所の建設を許可した為、イギリス政府が告訴された事が、『英ガーディアン紙』によって報道されました

同紙の記述によれば、Draxが新規に建設しようとしているガス発電所は、ヨーロッパでも最大の規模で、完全に運転された場合、その排出はイギリスのエネルギー分野全体の実に75%にのぼるとの事。

また政府の最新の見通しでは、2035年までに必要なガスによる新規の発電量は6ギガワットなのに対し、この発電所をのぞいても、これまでに建設を承認したガス発電所の発電量だけですでに15ギガワットにのぼるとの事。

つまり、この新規に建設されようとしているガス発電所をのぞいても、もうすでに必要な見通しの2.5倍は発電ができるという事になります。

 

審査官は大臣たちに対し、2008年にイギリスで制定された『気候変動法』で定められている温室効果ガス削減をくつがえす事になる為、この新規ガス発電所の建設計画は承認すべきでない事を提言。

しかしビジネス・エネルギー・産業戦略大臣のアンドレア・レッドサムはこれを無視して、この新規建設を許可

これを受けて高等裁判所は、環境弁護士団体のクライアントアースに、この大臣たちを告訴する事を許可

 

「もしこのガス発電所が動き出してしまえば、私たちは残されたカーボンバジェット(気温上昇をある温度におさえる為の温室効果ガス排出量の限度)を使い果たし、納税者たちにそのガス発電所を支えてもらう事になるリスクがあります」

とクライアントアースの弁護士は言います。

 

これまでに弁護士団体は大臣たちに対し、大気汚染への対策への失敗などを指摘する形で優位に立っています。

  

 

ちなみに以前に僕のブログでも書きましたが、

2015年にオランダで886人の国民が、

「政府は気候危機から国民を守っていない。これは気候危機の深刻さから考えると、基本的人権である生存権の侵害だ」

として、政府を訴えました。

 

裁判所は国民の訴えを認め、政府に5年以内に温室効果ガスを25%削減することを命令。

裁判所が気候危機に関して、政府に命令をくだしたのは世界初めての例となりました。

 

引用元:The Guardian

記事はコチラ ⇒ 気候危機8‐「政府は気候危機から国民を守っていない」として、886人の国民が政府に勝訴

 

また、この時の情報にはなりますが、

気候危機に関して、

アメリカでは子供たちが政府を訴えており、

ノルウェーやニュージーランド、イギリス、ウガンダでも、同様に政府を訴える計画がなされています。

 

政府を訴える、というとあまりピンと来ないかも知れませんが、国民が当たり前に持っているべき権利で、三権分立(司法、立法、行政)が適切に成り立っていれば、十分に勝訴しうる、という事ですね。

特に気候変動に関してであれば、今は国際世論も味方につけやすいので、このイギリスの裁判も、良い結果になる事を望んでいます(^^)

 

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【引用元】

The Guardian : UK sued for approving Europe’s biggest gas power station ( https://www.theguardian.com/environment/2020/jan/30/uk-sued-for-approving-europes-biggest-gas-power-station )

 

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