日本で気候変動が報道されない理由‐気候危機52

 

谷口たかひさです。

 

僕は何かを人に伝えようとする時、

「事実」

「僕個人の意見」

を、これでもかってというぐらい、ハッキリ分けるように心がけています。

 

今回は「事実」も交えてにはなりますが、「僕個人の意見」が多めの記事になります。

 

「気候変動」に関するお話会を世界中でさせてもらったり、発信したりしていると、

「どうして日本ではこんな大切な事があまり報道されないんですか?」

というご質問をよく頂きます。

 

あくまで僕個人の意見ですが、その理由は大きくわけて2つあると思っています。

 

 

1.株主/スポンサー/広告主

多くの国には、大きく分けて、公共放送と民間放送があります。

日本で言うとNHKが「公共放送」、その他のテレビ局が「民間放送」、略して「民放」ですね。

 

みなさんの中で、日本の公共放送であるNHKの受信料を払った事がある人はいても、民放にお金を払った事のある人は基本いないと思います。

それなのに、民放で働いている人がお金をもらって、家族を守っていけるのはどうしてでしょうか?

 

これはスポンサー/広告主から代わりにお金をもらっているからですね。

 

番組の合い間に流れるコマーシャル(CM)、あれを流してもらっている企業(広告主)はそのテレビ局にお金を払っています。

 

また、各番組にはスポンサーがついており、特にドラマなどの中では、そのスポンサー企業の商品がしれ~っとアピールされていて、無意識のうちに皆さんが購買意欲を掻き立てられている事も少なくないです(笑)

 

株主(その企業の株式を持っている人の事)というのもとても重要で、知っている人も多いと思いますが、実は企業は社長のものではなく、株主のものです。

社長は、極端に言えばですが、雇われ店長に近いですね。

 

この株主/スポンサー/企業が例えば、気候変動を加速したり、環境にとても悪いと言われている火力(石炭/石油/ガス)発電に関連する企業などであれば、

テレビ局はそれらの企業からお金を出し続けてもらう為に、気候変動に関する報道は出しづらい…

これは陰謀論とか、テレビ局が良いとか悪いとかではなく、そうなるだろうなぁ、と思う部分もあるわけです。

 

そして、日本はその膨大な発電量のうち、80%近くは火力(石炭/石油/ガスなど)発電(2018年)でまかなっています。

気候変動を阻止する為にも、この割合を下げていく事が必要だという声が世界から上がっていると同時に、

現状そうである以上、火力発電に関連する企業がとても力を持っている事、それに恩恵を受けている人がたくさんいる事も想像が難しくないわけです。

 

 

2.私たちが見ないから

上で書いたように、テレビ局で働く人たちはスポンサー/広告主などからお金をもらう事で、家族を守れているわけですが、

それではスポンサー/広告主が払う金額や、そもそもスポンサーになるか/広告を出すかという事は、どうやって決められるのでしょう?

 

「視聴率」

 

という言葉をよく聞く事があると思います。

他にも様々な要素がありますが、この「視聴率」がとても大きな割合を占めます。

 

だからどのテレビ局/番組も、この「視聴率」を上げるのにとても一生懸命なわけですね。

 

テレビ局はもちろん、

1つの番組を任されている、家族の生活が肩にかかっている人の命運は、

この「視聴率」にかかっている、といっても過言ではないわけです。

 

ちなみに僕はこれはあくまでも民放の話だと思っていましたが、

公共放送であるNHKでも、1つの番組の担当者は、その番組の視聴率によって進退(出世など)が左右される、という話も聞いた事があります。

 

あなたがその、家族の生活が肩にかかった担当者だとして、

「気候変動に関するニュース」

「芸能人の不倫ニュース」

を持っていたとしたら、どちらを流した方が、家族を守れる(視聴率が取れる)と判断するでしょうか?

 

「メディアが」

と一括りに言って、大きくて顔の見えないものとして、それを否定する事は簡単ですが、

そこにはみなさんと同じ、家族を守るのに一生懸命な人たちがいて、その1人ひとりに思いをはせる事が大切だと思うわけです。

 

そうすれば、問題の原因は実は私たち自身にあり、私たち自身が変わる事で、世の中が変わる、

「世界は私たち1人ひとりの総意でできている」

という事に気づけるかと思います。

 

 

なにができるか?

イギリスの『ガーディアン紙』は、世界的に主要な報道機関の中で初めて、化石燃料企業からの広告をすべて禁止する事を発表しました。

 

同紙は僕も最もよく購読/引用させてもらっている新聞で、イギリスで最も信頼できる新聞社にも選ばれており、

より偏らない報道のため、読者からの寄附を毎回紙面で大きく堂々と広く募っている(募集している)、とてもカッコいい新聞社だと思います。

 

 

日本からもこんな報道機関が出てくる事を期待しながら、あてにはせず、

もしあなたが火力発電の力を相対的に弱めたければ、

再エネを適切に推進しようとしている政治家に投票したり、

家の電気を火力発電電気事業者から、適切な再エネ電気事業者に切り替えたり、

火力発電に融資していない銀行に預金先を切り替えたり、

などが考えられます。

 

それ以上に、メディアに関して私たちがすぐにできる事は、

「気候変動の報道に関心を向けて見てみる」

事ですね。

 

2019年11月26日、国連が気候変動に関する最新の報告書を出しました。

その報告書の中で、日本の石炭発電の新設計画(現在22基を計画中)は名指しで指摘されました。

 

その日から、気候変動に関する報道が劇的に増えたように思います。

 

これはその翌日の記事。

 

国連に名指しで指摘された事でマズいとなったのか、話題性があり見られると思ったのか、はたまた違う理由なのかはわかりませんが、

この日から新聞に限らず、テレビでも気候変動に関する報道は劇的に増えているように思います。

 

他の娯楽番組を見てはいけない、とかそういう話ではなくて、

そういった報道がテレビであればちょっとチャンネルを止めてみてみるとか、

そういった報道が大きくされている新聞があれば、その日の分だけでも購入してみるとか、

こういった小さな変化の積み重ねが、ビックリするぐらい大きな違いを生み、世界を変えます。

 

上に、日本における火力発電の関連企業は力を持っている事を書きましたが、

もっと強力な力を持っているのは私たち市民です。

 

『世界は私たち1人ひとりの総意でできています』

 

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【この記事の引用元】

The Guardian: Guardian to ban advertising from fossil fuel firms (https://www.theguardian.com/media/2020/jan/29/guardian-to-ban-advertising-from-fossil-fuel-firms-climate-crisis)

UN: Emissions Gap Report 2019 (https://www.unenvironment.org/resources/emissions-gap-report-2019)

 

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