谷口たかひさです。
昨日、ニュージーランドがコロナの「排除」を断言しました。
日次の新規感染者数を1ケタに抑え続け、ついに制限を最も厳しいものである「レベル4」から「レベル3」へ緩和する事を発表。
ニュージーランド保健省の最高責任者であるアシュリー・ブルームフィールドは言う。
「感染者数、死亡者数の少なさは、私たちが排除‐とは言っても完全にゼロという意味でなく、感染がどこから来ているかを私たちが把握できるという意味で‐というゴールを達成したという自信になる。」
彼はこう付け加える。
「私たちのゴールは排除だ。繰り返しになるが、それは根絶という意味ではなく、感染者数を少なく抑え、起こりうる感染やアウトブレイクを掃討することができるということだ。」
ニュージーランド首相のジャシンダ・アーダーンは言う。
「私たちが言ったように、排除というのは、私たちは感染をゼロにしうるが、また少ない数の感染は再発し得て、しかしそれは失敗したという事ではなく、私たちは毅然とした姿勢で、非常に積極的な管理を行い、またそれらを掃討するという立場にある、という事だ。」
この数日間、ニュージーランドの新規感染者数は1ケタに抑えれており、この数字を彼女は素晴らしいと言いながら、愛する人たちをコロナによって失った人たちに同情の意を表する。
彼女はこの5週間の間、コロナ以前はあり得なかった生活スタイルにつとめているニュージーランドの人たちを賞賛し、私たちは共にそれを成し遂げた、と発言する。
「レベル3」への緩和は、2メートルの社会的距離などの、いくつかの制限はつくが、ビジネスが部分的に再開できる事を意味する。また、学校も制限とともに再開される。
ビーチでの水泳など、リスクの低いレクレーションや、結婚式やお葬式であれば、10名までなら参席可能になる。
ニュージーランドの死者は現在までに19人に抑えられている。
ニュージーランドがコロナを封じ込めるために行った事
2月28日、初となる感染が確認。
3月14日、感染者数がまだ6人の時点で、すべての入国者に2週間の隔離を義務化。
3月20日、自国民以外の入国を禁止。
3月23日、感染者数が102人で、死者数がまだゼロの時に「レベル3」のロックダウンに突入。不急のビジネスは閉め、イベントや集会はキャンセル、 必要不可欠 な仕事をしている人たちの子どもを除き、学校も閉められた。国内線も禁止に。
3月25日、制限のレベルを最も厳しい「レベル4」に。家の近くで人と2メートルの距離を置きながらのエクササイズなどを除き、外出は禁止に。
テストも大規模に実施し、人口当たりのテスト数は世界有数。
状況は国によって様々なので、単純比較にも問題はありますが、参考までに日本とニュージーランドの新規感染者数(日次)を比較するグラフをつくってみました。

僕は結果論はあまり好きではないですが(それは次に似て非なる事態と立ち向かった時の判断力を鈍らせるため)…
台湾といいニュージーランドといい、迅速に厳格な制限を行ってきた国が被害を比較的小さく抑え、制限の緩和を始められています。
ストレスや、経済への打撃、家庭内暴力など、制限に伴う問題ももちろんあり、それらはそれらとして対策を取っていく必要がありますが…
それらの問題が問題であるほど、制限が遅れる、または緩すぎる場合、長い目で見ると制限が長引く、またはより厳しいものにならざるを得ず、結果としてよりそういった問題を悪化させる、という考え方もあるんですね。
様々な国が様々な対応を行い、それぞれの差が出てくる頃なので、それらの情報に注目しながら、自分の頭で考えて判断していく事が大切かと(^^)
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【引用元】
CNN: New Zealand claims ‘elimination’ of coronavirus with new cases in single digits
<https://edition.cnn.com/2020/04/27/asia/new-zealand-elimination-coronavirus-jacinda-ardern-intl/index.html>
worldometer
< https://www.worldometers.info/coronavirus/?fbclid=IwAR3aKtrEkg5X1VKwauZRN_tatOvmqi4hQf_lgsMk-32j-Y8EeboOrevtgMM>
<https://www.worldometers.info/coronavirus/country/japan/>
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